ELECTROCUTICA

ARTICUTION-PROFILE 03

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白石征紀

Masanori Shiraishi / しらいし まさのり

14年前の事件に疑念を抱き、内部から真相に迫った警察官僚

36歳 183cm/70kg/BFP10%

渡瀬渚を信じ、潔白を証明すべく動いたもうひとりの男。
思いがけず渚によく似た青年と巡り会い、その関連を探る。
願いは時を経て叶うも、それはあまりにも哀しい結末だった。


出来ることなら、君をこの国の檻に捕え、側に置いておきたかった

警察キャリア、階級は警視正。京大→HLS(ハーバード大学法科大学院)卒のエリートで元々は弁護士を志望、しかし在学中に起きた渡瀬渚の事件に疑念を抱いて警察官になった変わり者である。

神戸出身、少年時代に幼馴染(現在の妻)の誘いで宝塚の舞台を観劇して以来、当時娘役トップスターの渚に密かに憧れていたようだ。白石は渚の潔白を信じていた。彼もまた、渚の無念を晴らしたかったひとりなのだ。

東大の派閥では無いため警察庁の中では不思議な立ち位置にいるが、上に逆らわない性格で、36歳の若さながら警視正まで階級を上げている。実際は、渚の冤罪を晴らすべく”権力を得る努力をした”結果と言うべきだろうか。職務の合間に事件の謎に迫ること数年、組織的に握りつぶされた事件だと知り、それ以降手出しができないでいた。


ふたりの邂逅

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約5年前、C+Cが日本公演で長期滞在した際、白石は職務でC+Cの”暗躍”について調査をしていた。その時、キャストの中に自身の”初恋の君”である渡瀬渚とよく似た青年(航一郎)を見つけ、直々にコンタクトを図る。航一郎は日本の警察に不信感を抱いており、最初は白石にも冷たく対応していたが、白石が渚の事件の冤罪性について口にしたことから、次第に「理解者」として認識するようになっていく。

白石は優秀な人物だが、それを鼻にかけず、温和で周りを立てる性格。純日本人だが色白でハーフのような顔立ちということもあり、同僚からは影で大天使などと呼ばれている。航一郎とは性質は違えど、どこか似ていた。白石は航一郎に生前の渚の面影を重ねては、なにかと気にかけ、何度も姿を見せた。航一郎もまた、白石から渚の思い出話を聞けることは有意義に感じていた。

ふたりは立場の違いなどから、探り合い牽制しあうような関係であるが、チェス盤を挟むように繰り広げられる会話は、互いにとって愉しい時間でもあった。航一郎は白石に対し、いつも少し意地悪な戯れ方をするが、白石もまた博学で常にユーモアのある切り返しをする。普段は無口な航一郎も白石とはよく喋った。


予感、訪れた終幕

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航一郎が犯行に及んだ当日、白石は海外出張中であった。仕事の合間にHLS時代の友人を訪ねると、何故か白石宛に差出人不明の小包が届いていた。中身は探し続けていた渚の遺品、生前の彼女が肌身離さず持ち歩いていた手帳だった。時を同じくして日本から同時殺人事件の連絡が入る。その犠牲者の名は、かつて白石が辿り着いた”答え”と一致していた。

――ついにこの日が来てしまった。最初に出会った時からわかっていたのに。

白石は手帳に挟まれた写真を見て、航一郎が渚の隠し子であったことを確信。そして咎人への制裁によって渚の冤罪を晴らし、自殺するつもりであると悟る。その手帳は、航一郎から白石へ送られた最後のメッセージだった。渚の事件の真相を暴く事は白石の長年の願いだったが、こんな形で叶うのは、彼にとって非常に辛いことだった。


哀しい二律背反

事件の後、警察内部は混乱していた。航一郎は内々にリストアップされるも証拠の残らない犯行であったこと、動機である14年前の事件を明るみにできないこと、C+Cとの確執等の理由から逮捕に踏み切れない。白石は渚を救えなかったことを悔やみ、せめて息子である航一郎のことは守りたいと願う。しかし彼が殺人を犯した以上、警察幹部として彼の罪を見過ごす事はできない。そのジレンマに、もう以前のように航一郎と他愛のない会話はできないのだと憂う。

そして白石は前に進むべく、数年前にC+Cを離れた舞踊課のエトワールであり、航一郎のかつての恋人であった人物に、極秘での接触をはかるのだった。

彼は航一郎を守るのか、捕らえるつもりなのか、それとも……


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「ARTICUTION/奇術師の告白」MV 登場人物一覧


東篠航一郎 / Kouichirou Higashino


渡瀬渚/Nagisa Watase


白石征紀/Masanori Shiraishi


渋澤ひばり/Hibari Shibusawa

WebC+C / CYGNUS S.A.

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